高配当株投資の基本戦略

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高配当株投資の基本戦略

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高配当株投資は初心者向けのように言われる風潮がありますが、私はむしろ個別株投資の中でも難易度が高めだと思います。

高配当株は「高配当のものを買って放置」という単純なものではなく、きちんとした市況・個別銘柄の業績の読みが必要です。グロース株・バリュー株・割安成長株の考え方を分かった上で、配当に目を向ける必要があると考えています。


このコンテンツを読む前に、以下のコンテンツをご確認ください。
特に「割安成長株」「PER」「景気敏感株(シクリカル株)」のコンテンツを読んでいると、理解しやすいと思います。


・割安成長株投資の基本戦略
https://lounge.dmm.com/detail/8268/content/39708


・【個別株投資】PERを考える
https://lounge.dmm.com/detail/8268/content/37365/


・景気敏感株(シクリカル株)投資の基本戦略

https://lounge.dmm.com/detail/8268/content/39877/


・割安株(バリュー株)投資の基本戦略

https://lounge.dmm.com/detail/8268/content/40370/


・グロース株(成長株)投資の基本戦略

https://lounge.dmm.com/detail/8268/content/43350/



高配当株=初心者向けという誤解

株式投資の入門書やネット記事でよく目にするのが、「初心者には高配当株がオススメ!」という言葉です。

確かに、定期的に配当金という目に見えるリターンが得られる高配当株は安心感をもたらしてくれます。また、長期保有を前提にすれば、多少の値動きにも目をつぶって保有を継続できるという意味で「ほったらかし投資」としても紹介されがちです。

しかし、この「高配当株=初心者向け」という考え方は危険だと考えています。むしろ、きちんとした業績分析や市況判断、株価水準の見極めが求められるという点で、高配当株投資は個別株投資の中でも難易度が高い部類だと感じています。

表面的な「配当利回りの高さ」だけを見て飛びつくと、業績悪化や減配、株価下落といった落とし穴にはまりやすくなります。

特にシクリカル(景気敏感)業種の高配当株は、景気の波に合わせて業績も配当も大きく変動するため、初心者が安易に手を出すにはリスクが高すぎます。

また、「高配当株なら長期保有で安心」と思われがちですが、その前提が成り立つのは、配当を維持・増配できるだけの業績の安定性と、株主還元への明確なコミットメントがある企業に限られます。そうした企業を選び抜くためには、財務分析・IR資料の読み込み・事業構造の理解など、相応の知識と経験が必要です。

つまり、高配当株は「安定してそうだから初心者向け」というよりも、複数の要素を複合的に判断できる中級者以上が、本質を理解した上で戦略的に使うべき武器という方が適切だと思われます。




高配当株投資の本質──インカムゲインかキャピタルゲインか

「高配当株投資」と聞くと、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは「定期的に配当金を受け取るインカムゲイン」でしょう。


実際、多くの解説では「配当利回りが高い株を買って、配当をもらい続ける」というシンプルなスタイルが紹介されています。

確かに、毎年数%の配当を受け取れることは投資の安心材料になりますし、特に退職後の安定収入源としては有効です。ただし、それは「インカム重視で長期保有」というスタイルに限った話です。


一方、私が実践しているのは、インカムだけでなくキャピタルゲイン(値上がり益)も積極的に狙う高配当株投資です。


たとえば、以下のようなイメージです。

・配当利回り5%の水準で割安な高配当株を購入

・株価が上昇し、配当利回りが3.5%程度まで低下したら売却

・利益を確定し、次の割安な高配当株に乗り換える


この戦略では、配当を受け取りながら、値上がり益も狙う二重取りが可能になります。


株価があまり上がらなければ、配当を受け取りながらそのまま保有を継続するか、よりよい資金配分先への移動を検討します。


逆に株価が上昇し、配当利回りが下がってきた場合には、

・より魅力的な高配当株に乗り換える

・割安成長株枠として保有を継続する

といった選択肢を取ります。


高配当株投資は、「配当をもらいながら気長に保有」する受け身の投資だけでなく、「配当を材料にした能動的な銘柄入れ替え」を行うことで戦略的な投資になります。

このスタイルを成立させるには、単に配当利回りだけを見るのではなく、企業業績やバリュエーションの分析、相場全体の地合いなど、総合的な判断力が求められます。


「高配当株=インカムゲイン」と決めつけず、キャピタルゲインとのバランスをどう設計するかを考えることが、高配当株投資を“戦略”として昇華させる鍵だと私は考えています。



長期保有できない高配当株の例

高配当株投資というと、よく名前が挙がるのが総合商社や鉄鋼株などのいわゆ“定番銘柄です。

配当利回りだけを見れば非常に魅力的な水準にあることも多く、「とりあえず配当利回りが高いから買っておこう」と考える投資家も少なくありません。


しかし、私は「高配当だから買う」ではなく、「高配当でも買わない」銘柄もあると考えています。表面的な配当利回りの高さだけでは測れないリスクや投資効率の悪さが潜んでいるからです。


・海運株

・鉄鋼株

・総合商社

・不動産株


などの景気敏感株(シクリカル株)は、時期により配当利回りが高く、PBRやPERも割安水準に見えることがあり、配当から見ても業績から見ても優良割安株として魅力的に見えることがあります。


しかし、景気敏感株(シクリカル株)は景気変動やコモディティ価格、為替の影響を大きく受ける業種であり、業績や株価の変動が激しい側面もあります。

一時的に配当利回りが高くても、それが将来も続くとは限りません。むしろ高い配当利回りそのものが、「今が業績のピーク近くである」ことのサインであるケースも多々あります。


業績が右肩上がりの時期は配当も上がり、株価も上がりますが、景気が逆回転すると一気に赤字になったり減配をしたり、株価が1/5、1/10になることも珍しくありません。それがシクリカル株です。


このような銘柄を好調な一時点だけを見て「高配当株だ!」と飛び付き、業績が悪くなっても売らずに塩漬けしてしまうと、含み損を抱えて長年売れずに、資金も滞留してしまいます。


私の高配当株投資では、

・シクリカル性が強く業績の波が激しい銘柄

・月足レベルで見て株価が高値圏にある銘柄

・減配リスクや業績悪化リスクが潜んでいる銘柄

は原則として避けます。


たとえ配当利回りが6〜7%あっても、それを長期で安定して受け取れるとは限らないからです。


高配当株投資の基本は「無理なく安定した配当が期待できる企業に投資すること」であり、今だけお得に見える銘柄には飛びつかない冷静さが求められます。



高配当株に求める条件

高配当株とひと口に言っても、その質は千差万別です。

安定して配当を出し続けられる企業もあれば、一時的な好業績で“見かけ上の”高配当になっているだけの企業もあります。配当利回りという数字だけを頼りにしていては、減配・業績悪化といったリスクを回避することはできません。


以下に、高配当株を選定するうえで「満たしていてほしい条件」を挙げます。

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